三恵株式会社
三恵株式会社
三恵の
モノづくり

品質への取組み Improvement 射出成形

より良い品質を目指して

成形を実施した際に、要求される物と異なる寸法や形状・外観となってしまった物を成形不良と呼びます。その中でも代表的なバリとウェルドについて説明します。

バリ

金型のキャビティが製品形状となってくるのですが、キャビティ以外の部分に入ってしまった樹脂をバリと呼びます。身近なものですぐイメージできるのが、皆さんも大好きな鯛焼きです。鯛焼きで魚の形をしている部分がキャビティで、それ以外の部分にはみ出してしまっているものが、バリとなります。鯛焼きのバリは嬉しいものですが、射出成形でのバリは不良品です。
バリは、成形時の樹脂を流し込む圧力の高すぎや型を閉める圧力が弱い、金型自体が傷んでしまって隙間ができてしまっている等、様々な要因で発生しますので、これらをどう管理していくかがポイントです。
バリ
  • バリ発生
  • バリ無し

ウェルドライン

ウェルドラインとは、2つの樹脂の流れの合流部分に発生する線状の模様のことをいい、外観不良や強度不足の原因となってしまいます。
2つの樹脂の合流部分としては、製品に穴が開いている部分に樹脂が流れてくると、穴の部分で流れが2つに別れ、穴を通り過ぎるとまた合流します。
成形品を見ると、ほとんどの場合取付形状などで穴が開いているため、ウェルドラインが発生してしまいます。そのため、ウェルドラインが発生し外観不良となってしまうので、金型で様々な対策を実施して、できるだけ目立たないようにしています。
弊社では、金型を作る前にシュミレーションを実施して、ウェルドラインの発生予測をおこない、予め対策方法を金型へ盛り込んでいく事で、より良い品質の製品を作れるように日々努力しています。
ウェルドライン
会合角(迎合角)
ウェルドラインの形成は、Aのように2つの樹脂の流れが合流する部分に発生する。
流動が合流してもBのようにその会合角がおおきければウェルドラインとしては目立たない。
会合角

身近な射出成形の痕跡

いかがでしたでしょうか?射出成形やプラスチックについてご理解いただけたでしょうか。このように射出成形品には様々な成形の痕跡があるはずです。
身近なプラスチック製品をプロの目線で見てみてはいかがでしょうか?いつも使っている製品でもちょっと目線を変えてみると、金型の構造や型を作った人の苦労が少し分かっていただけるかも知れません。

ゲート跡を探そう!

キャビティへの樹脂の注入口です。できるだけ目立たない部分に設定されますので、逆にそこから探してみましょう。例えば、ゴミ箱なら底の裏側にあるはず!
突出しピンの跡を探そう!

突出しピンの跡を探そう!

製品を突き出す際のピンの跡で、写真のような跡が残ります。
ゲート跡を探そう!

ウェルドラインを探そう!

製品穴形状の周辺でゲートの反対側に見られます。ゲートから樹脂が入ってきてウェルドラインができる様子が想像出来るかも?また、ウェルドラインの周辺には少しでも軽減しようとした技術者の努力の跡が見つかったりします。
ウェルドラインを探そう!